紅葉山楽人(読み)もみじやまがくにん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「紅葉山楽人」の意味・わかりやすい解説

紅葉山楽人
もみじやまがくにん

江戸時代に創設された雅楽の演奏団体。寛永 19 (1642) 年に結成。江戸城内の紅葉山にあった徳川家康廟の祭礼のため,3代将軍家光の要請でつくられ,京都,大坂奈良のいわゆる三方楽人 (さんぽうがくにん) の2,3男を中心に結成された。祭礼や法会のときに奏楽に従事する小編成 (7~8名) であったが,これらの楽人の影響を受けて雅楽を学んだ武家も多く出た。この制は幕末まで続いたが,明治になって太政官の雅楽局に取って代られた。

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世界大百科事典(旧版)内の紅葉山楽人の言及

【紅葉山】より

…家康廟はのちに東照宮といい,毎年4月17日の忌日には将軍の参詣があり,紅葉山御社参ととなえ幕府年中行事の一つであった。祭事のための楽人が付属し,紅葉山楽人といい,霊廟には紅葉山坊主が雑事に当たった。地域一帯の警備として紅葉山火之番(はじめ留守居支配,のち寺社奉行支配)が設けられた。…

※「紅葉山楽人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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