納払明細帳(読み)おさめはらいめいさいちょう

改訂新版 世界大百科事典 「納払明細帳」の意味・わかりやすい解説

納払明細帳 (おさめはらいめいさいちょう)

江戸時代,代官所より毎年幕府勘定所に進達する帳簿の一つ。取箇帳・郷帳に掲載した租税に加え,年々増減のある諸運上・分一(ぶいち),高掛物付加税・諸物払代・拝借返納金に至る納物,村方渡の米金など当年出納にかかわるものを漏れなく記し,地方勘定帳に組まない分は外記とし,勘定仕上げ(決算)の元払にする帳簿で,年貢皆済前12月中に御殿勘定所勝手方に提出する。これにより浅草など米蔵金蔵へ収納される予定米金額が確定する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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