紐解く(読み)ひもとく

精選版 日本国語大辞典 「紐解く」の意味・読み・例文・類語

ひも‐と・く【紐解・繙】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行四段活用 〙(つぼみ)が開く。蕾がほころびる。ひぼとく。
    1. [初出の実例]「ももくさの花のひもとく秋ののに思ひたはれむ人なとがめそ〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)秋上・二四六)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行五(四) 〙 ( 書物の帙(ちつ)の紐を解く意。後世「ひもどく」とも ) 書物を開く。また、本を読む。ひぼとく。
    1. [初出の実例]「しなじなにひもとく法の教にて今ぞさとりの花は開くる〈藤原実兼〉」(出典:玉葉和歌集(1312)釈教・二六八六)

ひも【紐】 解(と)

  1. 紐を解く。また特に、下紐を解く。
    1. [初出の実例]「筑紫なるにほふ子故に陸奥の可刀利をとめの結ひし比毛等久(ヒモトク)」(出典万葉集(8C後)一四・三四二七)
  2. 権威が衰えて政治が乱れるたとえ。
    1. [初出の実例]「昔古王綱紐(ヒモ)を解(トキ)て祖家専ら権を執り」(出典:近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉八)
    2. [その他の文献]〔孫楚‐為石仲容与孫皓書〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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