朝日日本歴史人物事典 「藤原実兼」の解説
藤原実兼
生年:応徳2(1085)
平安後期の学者。父は大学頭季綱,母は若狭守通宗の娘。文章生から蔵人となり,その才は「頗る才智あり,一見一聞の事を忘却せず」と評価された。そのため大江匡房の言談である『江談抄』の筆録を依頼された。匡房は「足下なんどの様なる子孫あらましかば,何事かと思ひ侍らまし」と語ったという。しかし若くして亡くなり,その才は子の信西に受け継がれた。
(五味文彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報