紫の塵(読み)ムラサキノチリ

デジタル大辞泉 「紫の塵」の意味・読み・例文・類語

むらさき‐の‐ちり【紫の×塵】

和漢朗詠集・上の「紫塵しじんわかわらび人手にぎる」の「紫塵」の訓読みワラビの芽。
武蔵野のすぐろが中の下蕨まだうら若し―」〈長方集〉

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精選版 日本国語大辞典 「紫の塵」の意味・読み・例文・類語

むらさき【紫】 の 塵(ちり)

  1. ( 「和漢朗詠‐上」の「紫塵の嫩き蕨は人手を拳(にぎ)碧玉の寒き蘆は錐嚢を脱す〈小野篁〉」の「紫塵(しじん)」の訓読み ) 紫色の塵。また、そのような小さな蕨(わらび)の芽をいう。
    1. [初出の実例]「武蔵野のすぐろが中のした蕨まだうら若しむらさきのちり」(出典:按納言集(1186‐87頃)春)

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