紺屋高尾(読み)こうやたかお

改訂新版 世界大百科事典 「紺屋高尾」の意味・わかりやすい解説

紺屋高尾 (こうやたかお)

江戸吉原三浦屋の名妓高尾伝説の一つ。3代目とも5代目とも伝えられている一名,駄染(だぞめ)高尾の物語。花魁(おいらん)道中で高尾の姿を見初めた神田お玉ヶ池のしがない紺屋職人が,5年分の給金をためて会いにくる。情にほだされた高尾が,年季あけ後その職人に嫁ぐはなしで,講談浪花節落語,小芝居の演目となっている。とくに〈遊女は客にほれたといい……〉の文句の,篠田実(1898-1985)による浪花節は一世を風靡した。
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デジタル大辞泉プラス 「紺屋高尾」の解説

紺屋(こうや)高尾

古典落語の演目のひとつ。「駄染高尾」「かめのぞき」とも。六代目三遊亭圓生が得意とした。主な登場人物は、高尾。「こんやたかお」とも読む。

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世界大百科事典(旧版)内の紺屋高尾の言及

【高尾】より

…吉原の名妓のことゆえ,大名に請け出されるものもあり,仙台藩主伊達綱宗におもわれた仙台高尾(万治高尾),姫路藩主榊原忠岑が身請けしたといわれる榊原高尾などの名が高いが,それぞれ伊達騒動,榊原騒動と関係づけられて巷説となったもので,実説との間にはかなりの距離があろう。また彦根藩士石井吉兵衛となじんだ石井高尾,紺屋職人の妻になった紺屋高尾などが知られている。さらに高尾やそれにともなう騒動に取材した歌舞伎や浄瑠璃が生まれ,高尾物と呼ばれる作品群をなし,高尾太夫伝説を作り出すに,あずかって大きかった。…

※「紺屋高尾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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