ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「結婚十五の楽しみ」の意味・わかりやすい解説 結婚十五の楽しみけっこんじゅうごのたのしみQuinze joies de mariage フランス 15世紀初頭の風刺文学。作者にはアントアーヌ・ド・ラ・サールら多くの名があげられているが未詳。ファブリオーや,ジャン・ド・マンによる『薔薇物語』の後編の系譜に立ち,反女性文学に属する。古くから扱われた主題であるが,特にユスターシュ・デシャンの『結婚照魔鏡』から多くを得ていると思われる。結婚生活で夫を手なずける妻の策略と,常に欺かれる夫の悲哀が,鋭い分析と痛烈な皮肉とともに例示されている。『新百物語』とともに中世散文文学のなかで重要な位置を占める。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by