ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「結晶の不完全性」の意味・わかりやすい解説 結晶の不完全性けっしょうのふかんぜんせいimperfection of crystals 結晶を理想化して考えると原子配列が完全に規則正しい完全結晶となるが,現実の結晶は空格子点,転位などの格子欠陥を含み完全な規則性がない。これを結晶の不完全性という。結晶表面,格子振動,励起子,半導体の伝導電子と正孔なども不完全性として取扱われることが多い。結晶の不完全性は結晶全体からみて局所的であっても結晶全体の性質を大きく変えることがあり,これを構造に敏感であるという。固体材料の機械的性質や電子工学における半導体素子はこの不完全性を応用しており,応用面でも重要である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by