ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「絶対地代」の意味・わかりやすい解説
絶対地代
ぜったいちだい
absolute Grundrente; absolute ground rent
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… またマルクスは,農業部面の有機的構成が低いために生じた比較的大きい剰余価値が,土地所有による競争の制限のため,農業部面に抑留され,資本制土地所有に起因する地代を生む,と説く。これがいわゆる〈絶対地代〉であるが,マルクスはそれが,どの借地農業者によって,どういう形で,地代化されるのかを明らかにしていないし,農業の有機的構成が高くなれば消えるはずの絶対地代が,いかにして資本制土地所有に起因する地代たりうるのか,についても説明していない。(3)〈収入〉 マルクスは,〈資本―利子,土地―地代,労働―賃金〉という,所得源泉と所得との対応形式を,スコラ哲学のいう父と子と聖霊との,神の三位一体説をもじって,〈三位一体定式〉と名づけ,それを俗流経済学的ドグマとして揶揄(やゆ)しようとした。…
… 農業地代,林業地代,鉱山地代など地代を生み出す産業別に区別された地代の呼名がある。 資本制地代は,(1)差額地代differential rent,(2)絶対地代absolute ground‐rent,(3)独占地代monopolistic rent,(4)代替費用地代(=機会費用地代),に大別される。 さらに地代を歴史的にみると,先資本制地代と資本制地代に分けられ,先資本制地代はさらに,封建地代と過渡的地代形態に区別される。…
※「絶対地代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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