綾野庄(読み)あやののしよう

日本歴史地名大系 「綾野庄」の解説

綾野庄
あやののしよう

近世の竹野たけの郡綾野村を遺称地とする安楽寺(太宰府天満宮)領の庄園。安楽寺草創日記によれば、長徳四年(九九八)に一条天皇の発願建立になる安楽寺中法華堂領として綾野庄四〇町が施入されたという。永正五年(一五〇八)一一月三日の草野興秀知行目録案(草野文書/久留米市史7 資料編古代・中世)では「竹野郡西郷内綾野七ケ名八拾丁」を草野太郎(興秀)が知行しており、当庄の成立時に四〇町であったという伝承から本来綾野七ヶ名の半不輸領として成立した可能性がある。応永二年(一三九五)閏七月二五日の天満宮領筑後国所領注文(太宰府天満宮文書/大宰府・太宰府天満宮史料一二)には筑後国の不輸領として当庄と庄内明暹めいせん名および吉富よしどみ名が記載されており、それぞれ七ヵ名の一つであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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