総領の甚六(読み)ソウリョウノジンロク

デジタル大辞泉 「総領の甚六」の意味・読み・例文・類語

総領そうりょう甚六じんろく

長子は大事に育てられるので、その弟妹よりもおっとりしていたり、世間知らずであったりするということ。

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精選版 日本国語大辞典 「総領の甚六」の意味・読み・例文・類語

そうりょう【総領】 の 甚六(じんろく)

  1. 長子は次子以下にくらべて俊敏でないの意。長男または長女は、大事に育てられるので、弟や妹にくらべるとえてしてお人好しで愚鈍だということ。〔諺苑(1797)〕

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ことわざを知る辞典 「総領の甚六」の解説

総領の甚六

長男や長女は、大事に育てられるので、弟や妹に比べると、おっとりしていてお人好しである。

[使用例] 正にその通り総領甚六と、利発な妹とであったのだ[長谷川時雨*旧聞日本橋|1935]

[解説] 「甚六」は「じゅんろく」がなまったものとされています。「順禄」とは武家の長男が親の禄高を受け継ぐことで、「総領」とは家名を継ぐべき長男のこと。つまり、「総領」たる長男は何もせずに親の禄高を受け取ることができます。「甚六」は末っ子あたりに付ける名前で、「順禄」を皮肉って「甚六」と言ったものと思われます。

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