線状皮膚萎縮(読み)せんじょうひふいしゅく(その他表記)Striae atrophicae

六訂版 家庭医学大全科 「線状皮膚萎縮」の解説

線状皮膚萎縮
せんじょうひふいしゅく
Striae atrophicae
(皮膚の病気)

どんな病気か

 皮膚の進展方向(皮膚の伸びる方向)と直角に走る数本の線条(すじ)のことです。

原因は何か

 結合組織の破綻による皮膚の症状名です。クッシング症候群マルファン症候群、ステロイド薬の長期投与、糖尿病肥満などに合併します。

症状の現れ方

 幅数㎜、長さ1~10数㎝の、ほぼ平行して走る線状の萎縮がみられます。淡紅色ないし蒼紅色で始まり、のちに灰白色になります。出産後に腹部乳房、股部にみられるものを妊娠性線条といいます。思春期臀部(でんぶ)、大腿外側、大転子部、膝蓋(しつがい)上方、乳房にあるものを思春期線条といい、めずらしくはありません。

検査と診断

 表皮菲薄化(ひはくか)(うすくなる)、弾力線維の消失膠原線維(こうげんせんい)均質化がみられます。

 クッシング症候群マルファン症候群、ステロイド薬の長期投与、糖尿病、肥満などでも起こるため、それらの検査が必要です。

病気に気づいたらどうする

 皮膚科を受診します。

宇谷 厚志

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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