繁松山(読み)しげれまつやま

精選版 日本国語大辞典 「繁松山」の意味・読み・例文・類語

しげれ‐まつやま【繁松山】

  1. [ 1 ] 〘 連語 〙
    1. 松山よ茂れの意で、繁栄を予祝することば。
      1. [初出の実例]「しげれ松山、しげらふには木かげにしげれ、まつ山」(出典:歌謡・閑吟集(1518))
    2. 転じて一般的に、繁栄を祝っていう語。
      1. [初出の実例]「酒もりの座にて祝義の心を、さあうたへしげれ松山の千世の宿」(出典:俳諧・犬子集(1633)三)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙
    1. 松の木の茂った山。
      1. [初出の実例]「わかみどりしげれまつやまはままつのこずゑの風の音はざざんざ」(出典:仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)三)
    2. 男女の情交。また、男女の親しみむつぶ様子。
      1. [初出の実例]「首尾あらば今宵あひたいもの也。〈略〉嬉しや今宵は、しげれ松(マツ)山浪はこさじとよろこびぬ」(出典浮世草子御前義経記(1700)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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