義経寺(読み)ぎけいじ

日本歴史地名大系 「義経寺」の解説

義経寺
ぎけいじ

[現在地名]三厩村 家の上

集落北西、厩石うまやいしから道路を隔てた崖の上にある。竜馬山と号し、浄土宗、本尊聖観音。古くは観音堂で真言宗。津軽三十三観音の第一九番札所。

延宝元年(一六七三)の寺伝である奥州津軽合浦外ヶ浜三厩竜馬山観世音縁起によれば、源義経主従が平泉ひらいずみ(現岩手県西磐井郡平泉町)から逃れ、津軽半島から蝦夷地に渡ろうとして三厩に着いたが、悪天候で大しけが続いた。義経自ら厩石の岩頭に座し、所持の観音に三日三晩祈祷したところ、満願の朝に白髪の翁が現れ「汝の至心に、岩中にある三疋の竜馬を与ふるなり、乗じて渡るべし」と告げて姿を消した。岩頭を下りたところに三頭の馬がいて、海を渡った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android