デジタル大辞泉
「聞き」の意味・読み・例文・類語
きき【聞き】
1 耳に聞くこと。また、聞こえる音。
「百鳥の来居て鳴く声春されば―のかなしも」〈万・四〇八九〉
2 《他人が聞く意から》評判。
「誉れを愛するは、人の―を喜ぶなり」〈徒然・三八〉
3 (「利き」とも書く)酒や茶などの味や香りを試すこと。また、香をかぎ分けること。
「私の―では泉川か滝水だらうと存じます」〈滑・七偏人・初〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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きき【聞・聴】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「きく(聞)」の連用形の名詞化 )
- ① 聞くこと。また、見聞。
- [初出の実例]「吾が聞(きき)にかけてな言ひそ刈薦の乱れて思ふ君がただ香そ」(出典:万葉集(8C後)四・六九七)
- ② ( 他人の聞くことの意から ) 評判。うわさ。
- [初出の実例]「誉を愛するは、人の聞をよろこぶなり」(出典:徒然草(1331頃)三八)
- ③ 聞いた感じ。耳にした印象。
- [初出の実例]「百鳥の 来居て鳴く声 春されば 伎吉(キキ)のかなしも」(出典:万葉集(8C後)一八・四〇八九)
- ④ ( 「利」とも表記 ) 酒などを味わい試みること。鑑定。
- [初出の実例]「よい御酒だ〈略〉私のききでは、泉川か滝水だらうとぞんじます」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)初)
- ⑤ 香道で、香をかぎあじわうこと。また、そのかおり。
- [初出の実例]「名香をきく習は、蘭奢台を本にして、それよりはあさき、こき、あるひはききがなきなどと分別するなり」(出典:耳底記(1602)三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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