肘金(読み)ヒジガネ

精選版 日本国語大辞典 「肘金」の意味・読み・例文・類語

ひじ‐がねひぢ‥【肘金】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 開き戸の開閉に用いる金具。鉄を肘のように曲げて作り、戸の枠(わく)に打ちつけて、肘壺(ひじつぼ)にさしこんで戸の開閉の用をなすもの。
    1. [初出の実例]「作上肬金八枚(重三斤六両)」(出典:正倉院文書‐天平宝字八年(764)四月・造石山寺所鉄用帳)
  3. 籠手(こて)の肘にあたる所につける座金

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の肘金の言及

【建築金物】より

…また,桂離宮では趣向を凝らした意匠の釘隠や引手を用いている。 蔀戸(しとみど)の吊り金具と引掛金具,扉の軸摺(じくずり),蝶番,肘金(ひじがね)・肘壺(ひじつぼ)などの支持金具,落しコロロや海老(蝦)(えび)錠などの戸締め金具,あおり止め金具などは実用的な金具として欠かせない。これらは銅または鉄の鍛造品である。…

※「肘金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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