肝炎ワクチン(読み)かんえんワクチン

百科事典マイペディア 「肝炎ワクチン」の意味・わかりやすい解説

肝炎ワクチン【かんえんワクチン】

ウイルス性肝炎はA〜G型の7種類があるが,このうちA型およびB型にはワクチンがある。 A型肝炎東南アジア,中国,中南米,地中海沿岸地域では,小児期にほぼ全員が一度はかかる一般的な病気である。A型肝炎ワクチンはベルギーで開発され,欧米諸国では発展途上国に旅行や赴任する希望者に接種されている。日本では1995年6月から予防接種ができるようになった。2〜4週の間隔で2回接種し,初回の接種から6ヵ月後に追加接種をすると3〜5年間の免疫ができる。急ぐ場合には,2回だけでも6ヵ月〜1年間は有効といわれている。 B型肝炎はアジアに多く,輸血時のチェックや注射針の使い捨てが不十分な場合,性交渉,母子間でも感染する。世界保健機関WHO)では2000年までに,全世界ですべての出生児にB型肝炎ワクチンを接種する計画である。日本では,1995年からB型肝炎キャリアの母親から生まれた新生児全員を対象にワクチンを接種している。

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