肩入(読み)かたいれ

精選版 日本国語大辞典 「肩入」の意味・読み・例文・類語

かた‐いれ【肩入】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) ひいきすること。肩をもつこと。支援すること。肩入り。
    1. [初出の実例]「彼国より一度形入(カタイレ)仕候はでは不叶と存、其時の用所迄に候」(出典朝倉宗滴話記(16C後))
  3. 衣服の両方の肩の部分に、別の布を入れて縫うこと。また、その布。
    1. [初出の実例]「袖なしの肩入(ハナヒレ)(〈注〉カタイレ)にするから太織島かなんぞ見繕って買(かは)ふと思(おも)ふヨ」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)二)
  4. 肩の肉の薄い俳優をいかつく見せるため、あるいは、駕籠(かご)をかつぐ俳優が肩を痛めないため、肩の部分に当てるのに用いる蒲団
  5. かたいれぼうこう(肩入奉公)」の略。
    1. [初出の実例]「わたしも毎日毎日力一ぱい肩入(カタイレ)してみたけれど、もふ持直さぬは」(出典:咄本・諺臍の宿替(19C中)七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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