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肺静脈還流異常症 はいじょうみゃくかんりゅういじょうしょうanomalous pulmonary venous return

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

肺静脈還流異常症
はいじょうみゃくかんりゅういじょうしょう
anomalous pulmonary venous return

本来,左心房に還流すべき肺静脈血が右心房に入る異常で,まれな先天性心疾患。左心系には卵円孔あるいは心房中隔欠損を通って血液が流入する。総肺静脈還流異常症と部分的肺静脈還流異常症とがある。前者は3型に分類される。I型では肺静脈が肺静脈幹を形成したあと垂直静脈,左腕頭静脈,上大静脈を通って右心房に還流する。 II型では,肺静脈幹を形成したあと冠状静脈洞に還流するものと,各肺静脈が直接右心房に開くものとがある。I,II型の症状は,大きい左右短絡のある心房中隔欠損症と類似している。呼吸困難,心不全,反復する上気道感染などが幼児期に現れ,死亡率が高い。 III型では肺静脈幹が横隔膜を通って下大静脈あるいは門脈系に開く。症状は生後数週間から数ヵ月のうちに著しい呼吸困難とチアノーゼを呈し,予後は悪い。部分肺静脈還流異常症には単独性と合併性とがある。合併性は心房中隔欠損症やファロー四徴症などでみられる。単独性はまれで,卵円孔開存以外の異常を伴わない。ほとんどの場合,右肺静脈の異常で,そこから血液が上大静脈あるいは右心房に直接流入する。治療は外科的に行う。

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