脚気衝心(読み)カッケショウシン

デジタル大辞泉 「脚気衝心」の意味・読み・例文・類語

かっけ‐しょうしん〔カクケ‐〕【脚気衝心】

脚気に伴う心臓機能の不全。呼吸困難となり、苦悶くもんして死に至ることが多い。

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精選版 日本国語大辞典 「脚気衝心」の意味・読み・例文・類語

かっけ‐しょうしん カクケ‥【脚気衝心】

〘名〙 脚気に伴う特有な症状で、急激な心臓機能の不全。呼吸困難、胸苦しさ、嘔吐などを起こし、一~三日で死亡することが多い。
江戸から東京へ(1922)〈矢田挿雲〉八「病気は漢法の所謂乾脚気(ひかっけ)━今の脚気衝心(カッケショウシン)であったから手の尽しやうも無く」

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世界大百科事典(旧版)内の脚気衝心の言及

【脚気】より

…とくに循環器症状は俗に〈心臓脚気〉とよばれているが,ひどくなると心臓に肥大が起こり(右心肥大),心音は心尖部で第1音が不純となり,肺動脈弁口での第2音が亢進するようになる。心臓の肥大が顕著になり脈拍数が著しく増加するようになると,身体運動がわずか増加しても,それに対応して心臓の拍出量を増すことができず,急に胸苦しくなり急性心力衰弱の状態すなわち〈脚気衝心〉とよばれる状態となり,死亡することがある。ビタミンB1不足の母親の母乳中のB1濃度は著しく低いので,その母乳で栄養をうけた乳児がB1欠乏症となることがある。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」