腰の物(読み)コシノモノ

デジタル大辞泉 「腰の物」の意味・読み・例文・類語

こし‐の‐もの【腰の物】

腰にさす大小の刀。
腰物こしもの」に同じ。
「人の身持ちは…―のこしらへ、手足にて、あらまし見ゆることぞ」〈浮・一代男・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「腰の物」の意味・読み・例文・類語

こし【腰】 の 物(もの)

  1. 鞘巻短刀。腰刀。脇差(わきざし)
    1. [初出の実例]「頭(こお)の殿よりこのおん腰の物を、守り刀にとて参らさせ給ひし」(出典謡曲烏帽子折(1480頃))
  2. 腰にさす刀剣総称。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「地おびただしく震ひ始(そめ)て、目さめぬれば、腰の物どもとりて起出るに」(出典:随筆・折たく柴の記(1716頃)上)
  3. 印籠、巾着など、腰に帯びるものの総称。
    1. [初出の実例]「されば人の身持は、たとへいかなる着物にもせよ、腰(コシ)の物のこしらへ、手足にてあらましみゆる事ぞ」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)五)
  4. 婦人の腰巻(こしまき)

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