腸を断つ(読み)ハラワタヲタツ

デジタル大辞泉 「腸を断つ」の意味・読み・例文・類語

はらわた・つ

悲しみに激しく心が痛む。断腸の思いをする。「―・つ気持ちで別れを告げる」
おかしくて大笑いする。
「さしもあさましき最中に人々の皆―・つ」〈盛衰記三四

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「腸を断つ」の意味・読み・例文・類語

はらわた【腸】 を 断(た)

  1. 悲しみに堪えられないさまにいう。はらわたを絞る。断腸。
    1. [初出の実例]「江は巴峡より初めて字をなす 猿は巠陽を過ぎて始めて腸(はらわた)を断つ〈白居易〉」(出典和漢朗詠集(1018頃)下)
  2. おかしさに堪えられないで大笑いをする。はらわたを切る。
    1. [初出の実例]「裸にて野中の卒都婆の様にて立給へり。さしも浅増(あさまし)き最中に、人々皆腸(ハラワタ)を断(タツ)」(出典:源平盛衰記(14C前)三四)
  3. 心から感動させる。
    1. [初出の実例]「総籬は善(よく)花街に通じて然も花実相対(あいたいし)真に腸(ハラハタ)を断(タツ)」(出典:洒落本通言総籬(1787)叙)

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