自由シリア軍

共同通信ニュース用語解説 「自由シリア軍」の解説

自由シリア軍

シリア・アサド政権の打倒を目指す反体制派の武装組織。政府軍を離反した兵士らが2011年につくった。シリア内戦の政治解決を目指してつくられた統一組織「シリア国民連合」の傘下に入り、内戦下の武装勢力の中でも比較的穏健と言われ、欧米の支援を受けてきた。シリア各地に拠点があるが、各地の武装勢力を統率できずに急速に存在感が低下イラクから進出した過激派イスラム国」とは敵対関係にあり、交戦を続けている。(共同)

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百科事典マイペディア 「自由シリア軍」の意味・わかりやすい解説

自由シリア軍【じゆうシリアぐん】

シリアの反政府武装組織。政府軍脱走兵を中心として結成され,2012年アサド政権に対抗するシリア国民評議会の下部組織の一つとなった。2013年国民評議会にかわる反政府統一組織シリア国民連合が創設され,フランス,アメリカなどはシリアにおける唯一の正当な代表として承認,自由シリア軍はその軍事部門となった。しかし,シリア国民連合が国内反政府勢力を統合することは軍事的にも不可能で,同じく反アサドをかかげる国際テロ組織アル・カーイダ系のイスラム過激派組織ISが自由シリア軍を攻撃,反政府勢力の間でも軍事衝突がくりかえされた。2014年ISは急速に台頭し,自由シリア軍を各地で壊滅させる事態となり,もともと弱体の自由シリア軍は実態の無さを露呈し,周辺へと追いやられているといわれる。

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