自衛隊違憲裁判(読み)じえいたいいけんさいばん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「自衛隊違憲裁判」の意味・わかりやすい解説

自衛隊違憲裁判
じえいたいいけんさいばん

戦力の放棄を規定した憲法9条に自衛隊が違反するか否かをめぐっては,いくつかの裁判が提起されてきたが,裁判所はいまだ明確な憲法判断を示していない。 1967年札幌地裁での恵庭事件の判決,75年新潟地裁での小西反戦自衛官事件の判決はともに法律解釈の域を出ず,89年百里基地訴訟における最高裁判決でも,私法上の行為には憲法は及ばないとして憲法判断を回避している。長沼ナイキ基地訴訟については札幌地裁判決 (73年) が唯一違憲判決を下したものの,控訴審である札幌高裁は高度な政治性をもつ国家行為であるからとして訴えを却下,最高裁も 82年,原告の訴えの利益はすでになくなったとして上告を棄却している。

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