舟木(読み)ふなき

日本歴史地名大系 「舟木」の解説

舟木
ふなき

現銚子市小船木こぶなき町を含む一帯に比定される。「和名抄」の海上うなかみ郡船木郷を継承すると考えられる。「吾妻鏡」文治五年(一一八九)三月一〇日条に「三崎庄、舟木、横根」とみえる。当所を含む三崎みさき庄は片岡常春の所領であったが、謀反の疑いにより没収され(同書文治元年一〇月八日条)、のち同庄のうち舟木・横根よこねの両郷が返付されたものの、沙汰人らの押妨があり、同五年幕府がその停止を命じている。「千学集抜粋」によれば舟木郷一千貫・本庄郷一千貫・絳根あかね(横根郷)一千貫の三ヵ所を海上庄(三崎庄)と称したという。神代本千葉系図によれば、東氏一族の海上胤方の子行胤が船木四郎を称しており、当所を領有したと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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