船上村(読み)ふなげむら

日本歴史地名大系 「船上村」の解説

船上村
ふなげむら

[現在地名]明石市船上町・船上・碩町すずりちよう一―三丁目・田町たまち一―二丁目・新明町しんめいちよう和坂わさか一丁目・大道町だいどうちよう一―二丁目・和坂稲荷町わさかいなりちよう

明石城の西、明石川河口西岸に位置し、北は王子おうじ村、南は明石海峡。西浦辺組に所属。平安期成立の「住吉大社神代記」に、明石郡に所在する摂津住吉神社の封戸の一つとして「舟木村、為頭舟木連宇麻呂戸五烟進依、又田二百代」とある。舟木ふなき村の遺称地は船上で、舟木連は同書の播磨国賀茂かも椅鹿はしか山領地田畠の条によれば造船をつかさどったことが知られる。文安二年(一四四五)一二月一六日「山崎コマ」一三石を積載した船上船籍の船が兵庫北関を通関した(兵庫北関入船納帳)

天正五年(一五七七)三月一三日、船上の住人石井(明石)与次兵衛は尾道おのみち浄土寺(現広島県尾道市)に二枚一対の大型絵馬(現存)を奉納した。与次兵衛は羽柴秀吉の播磨入国後はその傘下に入り船奉行を勤めた(五月二〇日「羽柴秀吉書状」石井文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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