船尾浦(読み)ふのおうら

日本歴史地名大系 「船尾浦」の解説

船尾浦
ふのおうら

[現在地名]海南市船尾

黒江くろえ湾の北側、和歌浦湾に突出した半島の南側を占める。名草なくさ郡に属し、北は船尾山(一五三・七メートル)を境に毛見けみ(現和歌山市)、東北は黒江村、東南は日方ひかた浦に接する。近世には黒江湾が深く湾入しており、船尾の集落は船尾山麓の狭い平地に点在した漁村であった。日前国懸ひのくまくにかかす神社(現和歌山市)の社領を記した永仁三年(一二九五)の諸郷奉分田所当注文写(国立史料館蔵)に「船尾郷」がみえる。元亨元年(一三二一)一〇月二六日付の船尾郷刀禰職補任状以下数通の補任状が日前宮文書に残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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