船間(読み)フナマ

デジタル大辞泉 「船間」の意味・読み・例文・類語

ふな‐ま【船間/舟間】

船の入港のとだえている間。
「地獄もっての外の不景気にて、弘誓ぐぜいの船の―なり」〈洒・和漢同詠道行〉
船の入港がとだえて物品が入らないこと。物資が欠乏すること。
野暮やぼ化け物はこの筋一向―だなう」〈人・花鳥風月

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精選版 日本国語大辞典 「船間」の意味・読み・例文・類語

ふな‐ま【船間】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 船の入港のとだえている間。
    1. [初出の実例]「秋風のなぐは一葉の舟間哉〈忠利〉」(出典:俳諧・難波草(1671)秋)
  3. 船の入港がなくて荷がとぎれること。転じて、物が不足・欠乏すること。
    1. [初出の実例]「算用詰十露盤枕ねる計 雨にあらしに舟間也けり」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第一一)
  4. ( 船澗 ) 船を碇泊または繋留するのに適した場所。船掛りする所。北海道、東北北陸地方でいう。船掛り澗。

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