不足(読み)フソク

デジタル大辞泉 「不足」の意味・読み・例文・類語

ふ‐そく【不足】

[名・形動](スル)
足りないこと。十分でないこと。また、その箇所や、そのさま。「不足を補う」「学力不足だ」「料金不足する」
満足でないこと。また、そのさま。不満。「対戦相手として不足はない」「思いどおりにならず不足な顔をする」
[類語](1欠乏枯渇/(2不服不平不満不満足鬱憤うっぷん物足りないあっけない敢え無い飽き足りない食い足りない意に満たない期待外れ当て外れ不本意いら立ちいらつくいら立つ今一いまいち今一つもう一つ不完全燃焼フラストレーションクレーム鬱積うっせき不承知心外愚痴繰り言ぐずぐず難色難色を示す首を振る首を横に振る首をひねるかぶりを振る如何なものか口を尖らす

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精選版 日本国語大辞典 「不足」の意味・読み・例文・類語

ふ‐そく【不足】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) ( ━する ) たりないこと。欠けていること。また、そのさまやその箇所。不完全。不十分。欠点
    1. [初出の実例]「仍りて不足の由を勒して、大兄の介に挙ぐ」(出典:将門記(940頃か))
    2. 「不足なる物をたせといへり」(出典:名語記(1275)四)
    3. 「道行共に不足して、我程の学解の人なしと思へり」(出典:太平記(14C後)二五)
    4. [その他の文献]〔孟子‐離婁・下〕
  3. ( 形動 ) ( ━する ) 満足でないこと。不平に思うこと。また、そのさま。不満足。不満。不平。
    1. [初出の実例]「道鏡之陰猶不足に思召されて」(出典:古事談(1212‐15頃)一)
    2. 「祝義のすくなきにふそくいひて」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)二)
  4. 知行する所領がわずかしかない、家臣の内でも身分のごく低いもの
    1. [初出の実例]「就御参洛、雖無足不足之仁、任望可供奉」(出典:大内氏掟書‐一二六条・長享元年(1487)一一月一〇日)

たら‐ず【不足】

  1. 〘 接尾語 〙 数詞に付いて、その数値に満たない意を表わす。…弱(じゃく)。「たった…」の意で、その少ないことを強調することもある。
    1. [初出の実例]「あし懸三とせたらずに、利の銀斗弐百貫目余り出しける也」(出典:浮世草子・好色二代男(1684)八)

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