花園天皇日記(読み)はなぞのてんのうにっき

改訂新版 世界大百科事典 「花園天皇日記」の意味・わかりやすい解説

花園天皇日記 (はなぞのてんのうにっき)

花園天皇の日記。《花園院宸記》ともいう。1310年(延慶3)14歳のときから,断続的ながら32年(元弘2)まで記し,47巻の自筆本伏見宮家伝来,現在は宮内庁書陵部に所蔵されている。花園みずからはこれを《等閑記》と名付けた。多くは具注暦に記入され,両統対立の政治過程をはじめ,天皇家の人々,和歌学問仏教などについて,花園自身の感想,批判が率直に吐露されており,広い分野にわたる重要史料である。《史料大成》所収。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の花園天皇日記の言及

【花園天皇日記】より

花園天皇の日記。《花園院宸記》ともいう。…

【風雅和歌集】より

…17番目の勅撰和歌集。略して《風雅集》ともいう。花園上皇の監修,光厳上皇の撰により,北朝の貞和5年(1349)に成る。真名(まな)序,仮名序,春歌(上・中・下),夏歌,秋歌(上・中・下),冬歌,旅歌,恋歌(1~5),雑歌(上・中・下),釈教歌,神祇歌,賀歌の20巻,約2200首を収める。皇室が持明院統と大覚寺統の2流に分かれて皇位を争った鎌倉時代中期以降,定家―為家と継承された〈歌の家〉御子左家(みこひだりけ)も分裂し,二条家が大覚寺統,京極家が持明院統について,勅撰集撰者の地位を争うようになった。…

※「花園天皇日記」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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