普及版 字通 「芻」の読み・字形・画数・意味


10画

(異体字)
14画

[字音] スウ・ス
[字訓] かりくさ・まぐさ・まぐさかう

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
卜文の字形は、(ゆう)(手)中に両(てつ)を挟む形。両手にまぐさをもち、まぐさかうことを示す。〔説文〕一下に「刈りたる艸(くさ)なり。艸を束するの形に象る」とするが、草を手中にもつ形である。〔詩、小雅、白駒〕に「生芻一束」とあり、これを神に薦めた。束茅の類で人の形を作るものを芻霊という。〔礼記、檀弓下〕「塗車芻靈は、古より之れり。なり」とみえ、お祓いのかたしろとした。芻とは、采草・采薪の人をいう。字はまたに作る。

[訓義]
1. かりくさ、まぐさ、ほしくさ。
2. まぐさかう、牛馬をかう。
3. わら、まこも。

[古辞書の訓]
和名抄 加良久佐(からくさ)/靈 日本紀私記に云ふ、久散比度賀太(くさひとかた) 〔名義抄 クサ・カサ(ラ)クサ/石 ウシノヒタヒ 〔立〕 カレタクサ・クサカリ・カラクサ・クサ

[声系]
〔説文〕に芻声として・趨・雛・など九字を収める。後起の字に皺があり、芻のような皮膚の状態をいう。趨は趣と同声で、その意に用いる。

[語系]
芻・・皺tzhioは同声。はちりめんのような小さなひだのある織物。皺も芻の声義を承ける。

[熟語]
芻禾・芻・芻芻豢芻議芻犠芻廏芻狗・芻茎・芻言芻稾・芻・芻芻叔芻稍芻樵・芻場・芻・芻食芻薪・芻人芻粟・芻・芻豆・芻米芻牧芻摩芻秣芻養芻糧・芻霊
[下接語]
芻・饋芻・斬芻・薪芻・生芻・青芻・積芻・束芻・断芻・伐芻・反芻・芳芻・茅芻・糧芻

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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