芻狗(読み)すうく

精選版 日本国語大辞典 「芻狗」の意味・読み・例文・類語

すう‐く【芻狗・蒭狗】

  1. 〘 名詞 〙
  2. まぐさと犬。一説に、藁(わら)を結んで作った犬。祭に用い、祭が終わると捨てたという。
    1. [初出の実例]「扨祭りが済めば芻狗(スウク)は不要だ」(出典骨董(1926)〈幸田露伴〉)
  3. 用があれば用い、用がなければ捨てるものをたとえていう語。また、とるに足りないもののたとえ。
    1. [初出の実例]「蒭狗之設、符書之類、百方作恠、填溢街路」(出典:続日本紀‐宝亀一一年(780)一二月甲辰)
    2. 「一生我が才を自負して、他を蒭狗(スウク)と思へる豪傑修行者なり」(出典:俳諧・俳諧世説(1785)三)
    3. [その他の文献]〔老子‐五〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の芻狗の言及

【イヌ(犬)】より

…殷代の祭場跡や墓底から出土した多量の犬骨もこの風習の盛行を裏づける。《老子》,《荘子》天運篇などに見える〈芻狗(すうく)〉は快気祈願や厄払いのために神前に供えるわら細工の犬のことで,周代から三国時代ころまで行われたらしく,犠牲の代用品といえる。雨乞いに犬を殺して井戸や泉に投じたり,犬を城門にはりつけて邪気を防ぐ〈磔(たく)〉も行われた。…

※「芻狗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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