国指定史跡ガイド 「荻生徂徠墓」の解説
おぎゅうそらいのはか【荻生徂徠墓】
東京都港区三田にある荻生徂徠の墓。三田の長松寺にあり、墓は3重の台石上に高さ約3尺1寸6分(約96cm)、幅は1尺2寸3分(約37cm)、奥行き約8寸7分(約26cm)の頭部櫛形の棹石(さおいし)を立て、表面に隷書(れいしょ)で「徂徠物先生之墓」と刻まれており、1949年(昭和24)に国の史跡に指定された。徂徠は、1666年(寛文6)に江戸の館林藩邸で生まれた江戸時代中期の儒学者・思想家・文献学者で、徳川吉宗に重用された。古文辞学を提唱して蘐園(けんえん)学派の祖となった人物でもあり、後世の学問の発展に大きく寄与し、多くの門弟を育てた。1728年(享保13)に63歳で死去。都営地下鉄三田線ほか白金高輪駅から徒歩約7分。