菊島(読み)きくがしま

日本歴史地名大系 「菊島」の解説

菊島
きくがしま

笛吹川左岸沿いにあったとみられる。「甲斐国志」は、石和宿の東南四町ばかり離れた地点鵜飼うかい(現在の笛吹川)を挟んだ対岸の民家二、三戸がある所とするが、別に平井ひらいにあったという伝承も記録しており、この頃からすでにその位置は判然としなかったようである。現在遺称地はない。文明一九年(一四八七)春、甲斐に入国した聖護院道興は、石和花蔵けぞう坊に一〇日ほど滞在するが、守護武田信昌から祖母比丘尼の寺(成就院)に招かれた時、近くにあった名所菊島に立寄り、請われて「咲匂ふ花の春風うらやみて秋をよそにもきくかしま哉」との和歌を詠んでいる(廻国雑記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む