日本歴史地名大系 「菊池往還」の解説 菊池往還きくちおうかん 熊本県:菊池市菊池往還近世熊本と隈府(わいふ)を結ぶ道で、明治一四年(一八八一)の「熊本区誌」に「菊池往還」とある。「菊池郡誌」は「日田街道」と記す。古代鞠智(くくち)城(現鹿本郡菊鹿町)と国府(現熊本市国府)を結ぶ官道にあたるという説もある。藩政時代菊池川の舟運とともに菊池米をはじめ物資流通に重要な役目を果した。隈府から豊後国境兵戸(ひようど)峠を越え、豊後日田(ひた)へ通じる津江(つえ)道が延び、日田代官(のち西国郡代)・日田金との関係も無視できない。慶安四年(一六五一)の肥後国大道小道等調帳(県立図書館蔵)によると、熊本から広瀬(ひろせ)村経由で隈府まで六里。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報