菊細工(読み)きくざいく

精選版 日本国語大辞典 「菊細工」の意味・読み・例文・類語

きく‐ざいく【菊細工】

〘名〙 菊の枝をたわめ、花、葉などを細工して、人物鳥獣などいろいろの形に造ること。また、そのもの。菊人形
西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一五「回向院開帳浅草奥山に出てゐる巣鴨の菊細工(キクザイク)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「菊細工」の意味・読み・例文・類語

きく‐ざいく【菊細工】

菊の枝を曲げ、その花や葉などで、人形その他種々の形に似せて作ること。また、その作品。→菊人形

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の菊細工の言及

【キク(菊)】より

…また〈菊合せ〉や〈菊大会〉と称して,品評会が各地で盛んに行われた。江戸後期の文化年間(1804‐18)には〈菊細工〉〈造り物〉などといって,今日の菊人形が作られはじめた。 明治以降は戦争による中断などいろいろ消長はあったが,重陽(ちようよう)会,秋香会,日本菊花協会などのほか,各地に地方的な菊花会が結成され,趣味栽培として今日まで広く普及している。…

【菊人形】より

…菊の花や葉を組み合わせ細工してつくった人形。古くは菊細工といった。多くは芝居の当り狂言を題材にしたりして,人気俳優の似顔につくったもの,劇や物語にしくんだもの,あるいは世相,流行,風俗などに取題したものや花鳥,動物類など種類はさまざまで見世物にする。…

※「菊細工」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android