菌体内毒素(読み)キンタイナイドクソ(その他表記)endotoxin

翻訳|endotoxin

デジタル大辞泉 「菌体内毒素」の意味・読み・例文・類語

きんたいない‐どくそ【菌体内毒素】

内毒素

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改訂新版 世界大百科事典 「菌体内毒素」の意味・わかりやすい解説

菌体内毒素 (きんたいないどくそ)
endotoxin

ジフテリア菌,破傷風菌,ボツリヌス菌などが出す菌体外毒素に対して,赤痢菌チフス菌コレラ菌などの毒素のように,細菌の細胞内に保有され,菌体外に分泌されることがなく,その菌体の破壊によって遊出してくる毒素。内毒素,エンドトキシンとも呼ばれる。菌体内毒素と呼ばれるものの化学的な本体は,細菌の細胞壁に由来するリポ多糖,あるいはそれらとタンパク質の複合体である。すなわち菌体内毒素とは,細菌を構成する物質の中にみられる毒性物質の総称である。これらの毒素は,菌が生きている間は菌体外に拡散してこないが,菌が死滅破壊されると菌体外に遊離してくる。菌体内毒素は熱に対する抵抗性が強く,また,菌体外毒素よりも毒性が弱く,菌種による特異性が少ない。赤痢菌,サルモネラ菌などのグラム陰性菌の菌体内毒素は,リピドAと呼ばれるリポ多糖体である。
細菌
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栄養・生化学辞典 「菌体内毒素」の解説

菌体内毒素

 →エンドトキシン

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の菌体内毒素の言及

【細菌毒素】より

…細菌が産生する物質で,動物に対して病原性をもっているものをいう。細菌毒素は従来,菌体内毒素(エンドトキシンendotoxin)と菌体外毒素(エキソトキシンexotoxin)とに大別されてきた。菌体内毒素とは,細菌が破壊または溶解したときに出現してくる毒素であり,菌体外毒素とは,細菌が菌体外に産生・放出する毒素である。…

※「菌体内毒素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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