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毒素 どくそtoxin

翻訳|toxin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

毒素
どくそ
toxin

生物体がつくりだす毒性の強い物質のことであるが,毒性のある高分子物質のなかで,抗原性のあるものに限って毒素と呼び,毒物と区別されることが多い。毒素を適当な動物に注射すると,その抗体である抗毒素がつくられる。毒素と抗毒素は特異的に結合し,毒素中和反応が生じる。毒素は細菌性,動物性植物性の3種が区別される。細菌性毒素はその性状により外毒素内毒素に分けられる。動物性毒素の多くは毒腺から分泌されるもので,代表的なものは蛇毒であるが,サソリ,ハチ,クモなども毒素を出す。植物性毒素は,ヒマの種子からとるリシン,マメ科植物から抽出されるロビンなどで,その数は比較的少い。

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栄養・生化学辞典の解説

毒素

 生物が産生する毒性物質.

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大辞林 第三版の解説

どくそ【毒素】

強い毒性をもつ、特に生物起源の物質。多くはタンパク質や多糖類を中心とする高分子化合物で、動物に対し抗原性をもつ。動物性の蛇毒・サソリ毒・フグ毒、植物性のリシン(ヒマの種子に存在するアルブミンの一種)、細菌毒素のボツリヌス毒素などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

毒素
どくそ

生物体に起源する毒性を有する高分子の化学物質で、抗原性があるものをいう。動物性毒素の多くは毒腺(せん)から分泌され、ヘビ、ヒキガエル、サソリ、クモ、ハチの毒などがある。フグ毒(テトロドトキシン)は高分子物質ではないが、従来からの名残(なごり)で毒素とよばれる。植物性毒素としては、トウゴマのリシン、ドクゼリのシモール、シクトキシン、マメ科植物のアブリン、ロビン、クロシンなどがあるが、クラーレなどのアルカロイドは毒素に入れない。細菌性毒素は、菌体の外に出される菌体外毒素と、菌体の中に含まれ菌体が破壊されることによって外に出てくる菌体内毒素に大別される。菌体外毒素(ジフテリア菌、破傷風菌、ボツリヌス菌などの毒素)の大部分はタンパク質からなり、菌体内毒素(赤痢菌、コレラ菌などの毒素)の多くは細胞壁由来の糖タンパク質からなっている。[雨宮昭南]

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世界大百科事典内の毒素の言及

【毒】より

… 毒薬に指定されているおもな医薬品には,アコニチン,ジギタリス配糖体,ツボクラリン(クラーレ),ニコチン(含有10%以下の製剤は除外),フグ毒,モルヒネ,黄リン,特定のシアン化合物,特定の水銀化合物などの製剤がある。劇薬毒薬
[毒素(トキシンtoxin)]
 高い毒性をもつ生物起源のタンパク質構造を有する物質をいい,抗原性(生体に特定の抗体を産生させる特性)をもつという特徴がある。毒素としては,たとえばジフテリア菌やボツリヌス菌などの細菌毒素あるいはヘビ毒などの動物毒素がよく知られている。…

※「毒素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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