蓄積リング(読み)チクセキリング(その他表記)storage ring

デジタル大辞泉 「蓄積リング」の意味・読み・例文・類語

ちくせき‐リング【蓄積リング】

強度が弱い荷電粒子を、磁場を用いて円環状に周回させ、十分な強度になるまで長時間蓄積する装置シンクロトロン一種。ビーム強度を上げて次の加速器に受け渡すために用いられる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蓄積リング」の意味・わかりやすい解説

蓄積リング
ちくせきリング
storage ring

加速粒子を貯蔵するため円環状に配された電磁石と真空容器から成る装置。たとえば陽電子反陽子は大変貴重であるので,その加速ビームは使い捨てにせず,貯蔵して繰り返し使用する。また,加速器から弱いビームしか得られない場合,これをため込んで,一時に強力ビームとして使うというやり方もあり,この技術は,高エネルギー物理,放射光,重イオン物理などで使われる。

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