荷電粒子(読み)カデンリュウシ

大辞林 第三版の解説

かでんりゅうし【荷電粒子】

電荷をもった粒子。電子や陽子など。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

荷電粒子
かでんりゅうし

すべての電磁気現象の根元となる実体で、かならず電気量とともに質量をもつ粒子である。電気量には正負の2種類があって、巨視的な物質が電気的に正(負)に帯電するのは、正(負)の荷電粒子の物質内での分布が偏って、物質のその部分の負(正)の電気量よりも大きくなるからである。今日までに発見されているすべての荷電粒子の電気量は、かならず電子の電気量の整数倍である。そこで電子の電気量の大きさを電気素量といい、しばしばeで表す。
 電場や磁場に対して静止している荷電粒子は、電場とだけ静電的な相互作用をし、そのとき受ける力がクーロン力で、二つの帯電体の電気量をqq'、その距離をrとすると
  fcqq'/r2
  (∝は比例することを表す)
と表せる。電場や磁場に対して運動している荷電粒子は、新たに磁気的な相互作用もする。簡単のために磁場だけがある磁束密度Bの空間を考えると、質量m、電気量-eの電子が速度vで運動するとき、ローレンツ力
  fLevB
とよばれる力を受ける。ローレンツ力を利用した実験から運動方程式を解いて荷電粒子の質量を測定することができる。[安岡弘志]
『K・クラインクネヒト著、高橋嘉右・吉城肇訳『粒子線検出器――放射線計測の基礎と応用』(1987・培風館) ▽飯島徹穂・佐々木隆幸・青山隆司著『アビリティ物理 電気と磁気』(2001・共立出版)』

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