蓮華蔵院跡(読み)れんげぞういんあと

日本歴史地名大系 「蓮華蔵院跡」の解説

蓮華蔵院跡
れんげぞういんあと

[現在地名]左京区聖護院蓮華蔵町

岡崎おかざき公園の西、二条通の北側にあった寺で、東西一町・南北二町を占める。現在も町名にその名を残す。永久二年(一一一四)に白河法皇の御願寺として創建され、同年一二月(一一月カ)二九日の落慶供養については「百錬抄」に「太上皇供養蓮華蔵院、有行幸准御斎会」とみえる。東には同じ白河法皇の白河南しらかわみなみ殿があり、蓮華蔵院は本来それと合せて方二町の南殿の西側の地に造営されたことになる。供養に参列した藤原宗忠の「中右記」一一月二九日条には「新御願之地、本是覚円大僧正房也、法皇仰備前守正盛令作堂舎、九体弥陀尊像越前守顕盛奉作、法印円勢作之、又泉殿本御所武蔵守経敏募重任功修理也」とあり、堂舎の造営、仏像の制作などはそれぞれ平正盛はじめ有力な受領層に分担させたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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