蔵目喜鉱山(読み)ぞうめきこうざん

日本歴史地名大系 「蔵目喜鉱山」の解説

蔵目喜鉱山
ぞうめきこうざん

[現在地名]阿東町大字蔵目喜

阿武川の支流蔵目喜川流域の蔵目喜一帯にあった鉱山。なかでも桜郷さくらごう鉱山は大同元年(八〇六)より延徳年間(一四八九―九二)にかけて隆盛をきわめたという伝承があり、「延喜式」(主計上)に長門国の調として「綿・糸・雑鰒、但大津・阿武両郡浮浪人調、充採銅鉛料」とある。阿武郡の鉱山といえば蔵目喜銅山と現田万川たまがわ町の田万たま鉱山であるが、大きさからいえば蔵目喜が中心であったと思われる。「延喜式」(主税上)には、長門鋳銭所(跡地は現下関市)に送る銅鉛として「凡鋳銭年料(中略)銅鉛、長門国銅二千五百十六斤十両二分四銖、鉛千五百十六斤十両二分四銖(中略)毎年操送」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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