蕨野遺跡(読み)わらびのいせき

日本歴史地名大系 「蕨野遺跡」の解説

蕨野遺跡
わらびのいせき

[現在地名]高岡町花見

大淀川を南岸とする標高五五メートルほどの平坦な丘陵地帯のなかの、比高一〇メートルほどの小さな谷が東西平行に挟む幅一五〇メートルの帯状に延びた丘陵の一角に立地する。九世紀後半の土師器の焼成遺構である。平成二年(一九九〇)発掘調査された。遺構は土師器の焼成遺構が六基以上、土坑九基、ピット数十基が検出され、そのなかでも土師器の焼成遺構がこの遺跡の中心遺構である。土坑は不定形で用途不明なものが多く、他の遺構からも工房跡の痕跡を示すものは検出されなかった。

焼成遺構の構造は主軸方向を南北に隅丸長方形状に地面を掘込んだだけのものと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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