精選版 日本国語大辞典 「蕩々」の意味・読み・例文・類語
とう‐とうタウタウ【蕩蕩・湯湯】
- 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
- ① 広大なさま。広々としているさま。強大なさま。
- ② 平坦なさま。たいらかでやすらかなさま。〔楚辞‐九歎・離世〕
- ③ さかんに水の流れるさま。
- [初出の実例]「波勢湯湯巴峡路、風声嫋嫋洞庭天」(出典:本朝麗藻(1010か)下・与諸文友泛船於宇治川聊以逍遙〈藤原伊周〉)
- [その他の文献]〔書経‐堯典〕
- ④ おだやかなさま。また、心がゆったりとしているさま。
- [初出の実例]「悠悠万事甚狂急、蕩蕩一生長嶮」(出典:菅家文草(900頃)二・有所思)
- [その他の文献]〔論語‐述而〕
- ⑤ みだれているさま。法度(はっと)のやぶれすたれるさま。〔布令必用新撰字引(1869)〕 〔詩経‐大雅・蕩〕
- ⑥ =とうとう(滔滔)②
- [初出の実例]「其弁舌蕩々として」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉一八)