薄市村(読み)うすいちむら

日本歴史地名大系 「薄市村」の解説

薄市村
うすいちむら

[現在地名]中里町薄市

梵珠ぼんじゆ山地小俣こまた山に発する諸渓を集めて西流する薄市川扇状地に立地し、南は高根たかね村、北は今泉いまいずみ村、西は十三じゆうさん湖に接する。

寛永一七年(一六四〇)の津軽百助宛の津軽信義黒印知行宛行状(国立史料館蔵)に村名がある。中里村の日蓮宗弘法ぐぼう寺の由緒に「慶長三年法立寺七世ノ僧日光ナル者薄市村ニ一寺ヲ創立シ実相寺ト称セシカ(中略)延宝元年法立寺十三世ノ僧日禅該寺ヲ当村ニ移シ」とあり、開村は藩政以前とも推定されるが不詳。正保二年(一六四五)の津軽知行高之帳の田舎いなか郡に高一四七・九一石、うち田方一三二・七一石とある。貞享四年(一六八七)検地帳によれば、田方二四町三反二畝二三歩、畑方二三町九畝一七歩、田畑屋敷合せて四七町四反二畝一〇歩、村高三〇〇・〇八六石。上田五町六反七畝四歩、中田七町九反一四歩で上・中田が半数を占め、さらに畑地の多いことが注目される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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