薑御園(読み)はじかみのみその

日本歴史地名大系 「薑御園」の解説

薑御園
はじかみのみその

東田あずまだ神明宮の周辺一帯と考えられている。「神鳳鈔」に「外宮薑御園六石」とあり、伊勢神宮外宮領で毎年米六石を貢納していた。建久已下古文書(神宮文庫蔵)によれば、給主は外宮一禰宜雅元らであって、嘉承(一一〇六―〇八)の注文にみえるとあり、一二世紀初頭にはすでに設置されていたことが知られる。外宮神領目録(同文庫蔵)には、「薑御園六石六斗料田六十六丁段別一升充但同本斗定大器也」とあって、六六町に及ぶ範囲を占めていた。また薑御厨とよばれたこともあり、「吾妻鏡」建久一〇年(一一九九)五月一六日条に「今日以参河国薑御厨并橋良御厨地頭職、令去進太神宮給、兵庫頭広元奉行之云々」とあり、文治年間(一一八五―九〇)いったん地頭を任命したが、これを廃して神宮の一円所領とされたことを示している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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