薛聡(読み)せっそう(その他表記)Sǒl-ch`ong

改訂新版 世界大百科事典 「薛聡」の意味・わかりやすい解説

薛聡 (せっそう)
Sǒl-ch`ong

朝鮮新羅の7世紀の文人生没年不詳。字は聡智。名僧元暁の子。儒学者として強首にやや遅れて活躍,新羅語を漢字で表す方法(後世吏読(りと))を集成し,漢文を新羅語で読み解く方法(吐(と))を考案して経典を講釈するなど,中国学芸の摂取と儒学の発展に寄与した。また,官職翰林をへて王の政治顧問役をにない,神文王(在位681-692)に道徳規範の順守を説いた《諷王書(花王戒)》が伝わる。諡(おくりな)は弘儒侯。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 大井

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む