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吏読 りとう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

吏読
りとう

朝鮮において,おもに助詞助動詞など,送り仮名に相当する部分の表記に用いられる漢字の特殊な使用法をさす。「吏吐」「吏道」とも書く。日本における宣命書きと同趣のもので,まだみずからの文字をもたなかった古代朝鮮において,すべて漢字で表記しようとした結果生れたもの。三国時代の金石文に始り,19世紀の末まで用いられた。音を利用するものと訓を利用するものとがあり,いまだみ方が解明されていないものもある。読などの「吏」は公文書などに用いられたところからきた名称。また吏吐の「吐」は送り仮名の意。吐には片仮名に類似する漢字の略体がしばしば用いられた。このような漢字の用法は上代日本語の表記にも影響を与えたと考えられる。

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デジタル大辞泉の解説

り‐と【吏読/吏道/吏吐】

古代朝鮮で、漢字の音・訓を借りて、朝鮮語の助詞・助動詞などを書き表すのに用いた表記法新羅(しらぎ)時代から行われ、ハングルが制定されたのちは官吏の間でだけ用いられたので、この名がある。りとう。

り‐とう【吏読】

りと(吏読)

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百科事典マイペディアの解説

吏読【りと】

ハングル制定以前の古代朝鮮で,朝鮮語漢字で記すために発案された表記法。〈りとう〉とも読まれ,〈吏吐〉〈吏道〉とも書かれる。広義には,漢文を膠着語である朝鮮語で訓読する場合に助詞・助動詞等を表す〈吐〉の一種をいい,日本の宣命祝詞送り字に似る。

吏読【りとう】

吏読(りと)

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世界大百科事典 第2版の解説

りとう【吏読】

朝鮮で国字ハングルの創案(1443)以前に発達した漢字による朝鮮語の表記法のこと。吏道,吏吐,吏書などとも書く。広義には,漢字の音や訓を利用して行った朝鮮語表記の総称としても用いられ,三国時代の固有名詞や官職名の表記を含めていうこともあるが,狭義では,郷札(きようさつ),口訣(こうけつ)(後述)と区別して,朝鮮語の構文に従って書き下した一種の変体漢文で,漢字語に添加する朝鮮語を書き表したものをいう。

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世界大百科事典内の吏読の言及

【吏読】より

…朝鮮で国字ハングルの創案(1443)以前に発達した漢字による朝鮮語の表記法のこと。吏道,吏吐,吏書などとも書く。広義には,漢字の音や訓を利用して行った朝鮮語表記の総称としても用いられ,三国時代の固有名詞や官職名の表記を含めていうこともあるが,狭義では,郷札(きようさつ),口訣(こうけつ)(後述)と区別して,朝鮮語の構文に従って書き下した一種の変体漢文で,漢字語に添加する朝鮮語を書き表したものをいう。…

【漢字】より

…その趣は日本の宣命(せんみよう)などに類する。この慣習は文書の中に長い間踏襲され,これを吏読(りとう)と称する。 吏読はハングル発明後にも李朝末期まで用いられた。…

【薛聡】より

…名僧元暁の子。儒学者として強首にやや遅れて活躍,新羅語を漢字で表す方法(後世の吏読(りと))を集成し,漢文を新羅語で読み解く方法(吐(と))を考案して経典を講釈するなど,中国学芸の摂取と儒学の発展に寄与した。また,官職は翰林をへて王の政治顧問役をにない,神文王(在位681‐692)に道徳規範の順守を説いた《諷王書(花王戒)》が伝わる。…

※「吏読」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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