薬師丸名(読み)やくしまるみよう

日本歴史地名大系 「薬師丸名」の解説

薬師丸名
やくしまるみよう

八坂下やさかしも田所職に付く名田で、田所職を相伝した生地氏の所領であった。正応四年(一二九一)二月八日の八坂下庄領家御教書(生地文書)によれば、薬師丸名の下作人太郎入道らの対捍を止め、田所入道道妙に領知するように命じている。また豊後守護大友氏の家人源左衛門次郎入道に田所職を押領されようとした事件も起きている(年未詳九月七日「八坂下庄領家御教書」同文書)生地いくじ地名が薬師丸名内にあり、「伊久地山野内」には生地氏の屋敷田畠塩浜があった(年未詳九月八日「八坂下庄領家御教書」同文書)。また生地には名主正忠が、領家の許可を得て嘉暦三年(一三二八)からまもない頃に朝日ちようにち寺という氏寺を建立している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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