対捍(読み)タイカン

デジタル大辞泉 「対捍」の意味・読み・例文・類語

たい‐かん【対×捍】

逆らい手向かうこと。特に、中世年貢公事徴収などをめぐって地頭名主みょうしゅ国司荘園領主命令を拒否し、抵抗すること。

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精選版 日本国語大辞典 「対捍」の意味・読み・例文・類語

たい‐かん【対捍】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「捍」はふせぎ守る意 )
  2. 逆らい拒むこと。張り合うこと。手向かうこと。手向かい。抵抗。拒捍。
    1. [初出の実例]「官物を弁済せしめむが為に度々の移牒を送るといへども対捍を宗となして、あへて府に向はず」(出典:将門記(940))
  3. 特に、中世、年貢公事・課役・臨時恒例の雑役など、幕府・領主などに対して義務を負っている者が、強い意志をもって積極的にその義務の履行を拒否すること。
    1. [初出の実例]「有限御上分雑事、并給主祢宜神主得分物、不対捍、任先例弁備也」(出典吾妻鏡‐文治二年(1186)三月一〇日)

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普及版 字通 「対捍」の読み・字形・画数・意味

【対捍】たいかん

抗争する。

字通「対」の項目を見る

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